仕事 と 子育て ときどき担々麺

OWNDAYSというメガネ屋さんに勤務、経営企画室所属。趣味は担々麺。怒らない子育てをモットーに、4歳男児のお父さんをやってます。仕事のこと、子育てのこと、担々麺のことを中心に気ままに綴ります。

こんな方法で予算を作ってる。一つ例を経営企画業務歴が短いみなさんへご紹介

「他社ではどんなふうに売上予算って作ってるんだろう…」

とボク自身思ったことがあります。

ボク自身、銀行に勤めたり、子会社の代表を務めたりした経験は多少なりともありますが、全社予算を作るなどの経営企画系の仕事の歴はむちゃくちゃ浅いです(2年程度)。

いまはある程度枠組みが定型化できているので、それを活かせば何とかなりますが、やっぱりまだまだ試行錯誤しています。

そこで、ボクが感じたように「みんなどうやって予算作ってるんだろう」と思う方々がいるはず!と思い、どんな風に予算を作成しているか書いてみることにしました。

なので、経営企画業務や予算作成業務歴の短い人に読んでもらえると嬉しいです。そして、そんな方にとっては少しはお役に立てるかなと思って書きました。

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こんにちは。経営企画の子育て野郎の安田です。

というわけで、本日は、売上予算をどのように作っているか、簡単にご紹介したいと思います。ただ、「予算作成」といっても、業種・業態・ステージ・商品/サービスによって、全くもってやることや考え方が異なります。

なので、最初にこの記事でのスコープをまとめておきます。以下のようなイメージです。

  • 小売業における、前年実績をもとにした来期予算作成方法
  • 新規事業・プロダクトの予算作成についてではなく、既存事業について。
  • 当然ながら社内の数字は公開できないので笑、考え方・枠組みに特化

結論を言うと、このような式に当てはめて考えます。

「売上 =単価 x 購入客数実績 x ①カレンダー調整 x ②来期成長率 x ③その他補正」

目次の通り、順を追って説明していきますね。

 

枠組みの前提:前年実績と単価×客数が全て。

さて、改めて説明すると、この記事では、以下のような前提に立って書いています。

  • 小売業における、前年実績をもとにした来期予算作成方法
  • 新規事業・プロダクトの予算作成についてではなく、既存事業について。
  • 当然ながら社内の数字は公開できないので笑、考え方・枠組みに特化

ここで一番のポイントとなるのが、「前年実績をもとにした来期予算の作成」という点です。前年同月に、いくらの売上があったのか。そしてそれを「単価 x 客数」に分解するとどうなるのか。それをベースに考えます。

前年同月に売上がある場合は、それを基準に上がるのか下がるのかを考えます。

前年同月に売上がない場合は、それまでの自社の売上推移や競合他社の売上を参考に予測を立てたりします。しかし、考え方がまったくもって変わってきますので、その方法の紹介は今回の記事のスコープから外します

なので、あくまでも一つのやり方ではありますが、「単価 x 客数」の前年実績が分かる場合にフォーカスして記事を書きます。

では、具体的に取り組み方をご紹介します。

カレンダー調整

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これめちゃくちゃ重要

いきなりですが、何が重要か超シンプルに言うと「休日と平日で売上が2倍変わる」という点です。これは多くの小売店も同じ傾向があるかと思うんですが、やはり世間がお休みしている日時の方がお客様が多く来店されます。

ご自身が買い物する時を想像してもらえると分かるんですが、小売業は平日と休日では売上が全く違う。ざっくり、休日は平日の2倍売れる。平日20日・休日10日の1カ月に100万円の売上がある場合、1平日あたり2.5万円(=2.5%)・1休日あたり5万円(=5%)の売上があるイメージ
 
😎

飲食店の場合は場所によってまた違ってくると思うんですが(オフィス街なら平日昼間・19時以降が繁忙) 、小売りの場合は平日なら夕方以降、曜日なら土日に売上が立ちやすい。

単価 x 客数 でいうと、客数が圧倒的に増えるのが休日なわけです。

休日・平日日数の調整

一年間を通して捉えると、前後の月に曜日がずれるので問題ないかと思うんですが、区切りとして月毎に経営指標を追うことを考えると、やはり調整する必要があるんですね。そこで、平日・休日日数の調整をします。

例えば、分かりやすい例でいくと、2020年2月と2021年2月を比べてみましょう。 

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抜粋:https://zatsugakunojikan.com/calendar/national-holiday.html

2020年は平日18日・休日11日に対して、2021年は平日18日・休日10日となります。おっと、うるう年の影響もあり、休日が1日足りません。先ほどのツイートで上げた数字をこの日数に落とし込んでみると(平日1万円・休日2万円売れると仮定)、

 

2020年2月は、

・平日18日 x 1万円 = 18万円
・休日11日 x 2万円 = 22万円

合計40万円となります。

 

一方で、2021年2月は、

・平日18日 x 1万円 = 18万円
・休日10日 x 2万円 = 20万円

合計38万円となります。

 

たった2万円かぁ、と思うかもしれません。しかし、前年と同じ日販(一日の売上)を達成したとしても、2万下がるのです。

そして、さらに率(%)で比較すると、(40-38) / 40 = 5%も売上が下がることになります。

この調整をしておかないと、えっ、「なんで5%も下がんの??」と全員が間違いなく思うことになり、単純比較すると事業が悪化したように見えてしまいます。

 休日調整を行い、予算を作っておく

 とこのように曜日の影響を受けるので、予め計画に落とし込んでおく必要があります。上記の例では、予め休日日数が1日少ないように調整し、それを予算としておくことで、前年比の善し悪しをより正確にとらえることができます。

以上、ステップ①では、カレンダー調整についてお話しました。

「売上 =単価 x 購入客数前年実績 x ①カレンダー調整 x ②来期成長率 x ③その他補正」

成長率反映

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次に、②成長率です。前年をベースとして、来期どれほどの客数の伸びを目指すか・目指せるかをここで反映させます。

何の成長率か

「成長率」と一言でいっても、いろんな考え方があります。認知度が増えて、来店客数が増えるのか、商品のディスプレイ棚に手を加えたり、顧客ニーズに合致するよう商品ラインナップにテコ入れしたりして購入率を増やすのかなど、様々あると思います。

超単純化した例をあげるとすると、売上は「単価 x 客数」で計算できます。

単価は一定と考えるとして(←話を単純化するために省略します笑)、客数を分解すると「客数 = 入店客数 x 購入率」となります。

さらに分解すると、入店客数を「店前通行人数 x 入店率」とさらに分解することもできます。

つまり、来期の客数はこのような式で計算できることになり、この数式を例に効果を表現していきます(※)

※あくまで一つのやり方です。客数の試算方法によっては、「新規客+リピート客」としたりすることもあると思いますし、新規商品 x 販売個数 + 既存商品 x 販売個数 というような試算もできるかもしれません。なんかコンサルティングファームの面接とかでよく耳にする、フェルミ推定みたいですね。ちなみに、フェルミ推定に関しては、この本がオススメです ⇒

これらの成長率を反映する

今期に比べて来期にどれほどこれらの%が上昇すると期待できるかを反映します。具体例をあげるとすると、メディアへの露出による認知度上昇により入店率が20%アップすると予測されるとします(ちょっと極端な例ですが笑)。お客様が店の前を通った時に、「あっ、このメガネ屋なんかテレビで見たことある!ちょっと覗いてみようかな」ってやつです笑

例えば、オンデーズの場合はカンブリア宮殿で取り上げられたのですが、認知度が増え沢山の方にご来店いただきました。詳しくはこのブログをクリック!

www.norrya.com

 また、店舗スタッフの販売力強化のため接客研修を体系化し、入店客数に対する購入率を10%高められるようになったとします。

認知度向上による入店率アップ、接客研修による購入率アップ、これらの成長率を反映すると、前年の店前通行人数が100名なら、次の通りになります。

100名 (店前通行人数) x 20% (入店率) x 10% (購入率) = 2名

そう、これらの効果によって、購入客数が前年比2名増えることになります。これと単価を掛け合わせれば、来年の売上が算出できます。

 

ただし、どんな理想的な数式に分解したとしても、必ずしもすべての数字を把握できているわけではない、というのが注意点として挙げられます。先ほどのあげた店前通行人数や入店数などを測ったこともない、という会社がほとんどだと思います。

「計算できない数字もあるので、それを踏まえて数式を考える必要がある」と頭の片隅に置いておけばよいかなと思います。

以上、ステップ②では、カレンダー調整についてお話しました。

「売上 =単価 x 購入客数前年実績 x ①カレンダー調整 x ②来期成長率 x ③その他補正」

③その他調整

 

カレンダー調整をして、成長率を反映して、終わり...ではありません。もう一息です笑。他にも個別に補正をしたいところです。

それは、各部門や店舗、地域などの個別事情を反映するプロセスです。もし仮に予算作成時点ではその必要がないとしても、これを予算の中に組み込んでおくことで、あとで予算に反映しやすくなります。

例えば、東北地域では深刻な人不足でスタッフ数が足りず、ぎりぎりの人数で営業してきたとします。そこでさらにもう一人退職者が出た、などの事情があると、そもそも対応できるお客様の数に限りが出てきます。そのような個別事情がある店舗の客数予測を下方に修正するのです。

このような枠組みを用意しておくメリットは、他にもあります。予算をある程度経営企画室と経営陣で作成する場合は、予算をおおかた完成させて、それを各事業部門に展開し、微調整を行うことになると思います。

その微調整をする際に、各事業部門が補正値を入力できるように枠組みを用意しておくだけで、予算作成作業が双方にとってやりやすくなります。

以上、ステップ③では、その他補正についてお話しました。

「売上 =単価 x 購入客数前年実績 x ①カレンダー調整 x ②来期成長率 x ③その他補正

まとめ

今回の記事では、以下の前提に立って予算の作成方法を書いてみました。 

  • 小売業における、前年実績をもとにした来期予算作成方法
  • 新規事業・プロダクトの予算作成についてではなく、既存事業について。
  • 当然ながら社内の数字は公開できないので笑、考え方・枠組みに特化

冒頭にも書きましたが、ボク自身、経営企画業務はまだまだ経験が浅く、他社の人たちはどうやって予算を作成しているんだろうと考えることが多かったんです。なので、ボク自身の経験を書き出すことで、同じような方々の役に立てれば良いなと思った次第です。

 

まとめる、次のような式に当てはめて枠組みを用意し、それにそれぞれ適切な数値を当てはめていく。そんなアプローチを取っています。

 

「売上 =単価 x 購入客数実績 x ①カレンダー調整 x ②来期成長率 x ③その他補正」

 

意外にも重要なのがカレンダー調整、実行した施策の効果から得られる成長率、そして個別事情の補正、これらを反映して客数を試算し来期の売上予算としています。

 

最後に念のためお伝えしますと、この記事でお伝えした内容は、あくまでも一つの例です。会社のフェーズ、規模、事業内容、事業展開規模、などなどによって全くもってアプローチや枠組みが変わってくると思います。なので、これらを参考に皆様がご自身の予算作成業務にご活用いただけると嬉しいです。

 

ちなみに、こんな↓↓↓感じで、30秒動画にて予算・計画作成に関する内容をTwitter(@norrya)にアップしてるので、ご参考になれば嬉しいです。よろしければフォロー、いいね、RTをお願いします!